管理薬剤師になりたくない薬剤師へ|角が立たない断り方と迷ったときの5つの確認

管理薬剤師の打診には即答せず条件を確認する 薬剤師の年収・お金

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管理薬剤師を打診されて、「なりたくない」と感じる。それは逃げでも、薬剤師として劣っているからでもありません。

結論からいうと、管理薬剤師の打診は断って構いません。その場で返事をする必要もありません。仕事内容・権限・手当・人員・交代条件を確認してから答えれば十分です。

私も子どもがいることを理由に、管理薬剤師の打診を何度も断ってきました。最終的に引き受けたのは、不妊治療との両立という自分の事情に条件が合ったときだけです。

この記事では、私の体験をもとに、角を立てない断り方と、もし迷ったときに確認したい条件をまとめます。

ゆきた

ゆきた

管理薬剤師になりたくないと思うことと、薬剤師としての能力は別の話です。

管理薬剤師になりたくないなら、その場で返事をしなくていい

管理薬剤師の打診には即答せず条件を確認する

管理薬剤師を打診されても、その場で「やります」「できません」と決める必要はありません。

まず、次のように返して考える時間を取りましょう。

お声がけいただきありがとうございます。家庭との調整も必要なので、仕事内容と条件を確認してからお返事してもよいでしょうか。

管理薬剤師は、肩書きが変わるだけではありません。

薬機法では、薬局の管理者に、従業者の監督、構造設備や医薬品などの管理、薬局業務への必要な注意が求められています。

かみ砕くと、薬局の保健衛生や法令遵守に関わる問題では、従業者の監督や医薬品の管理、開設者への意見提出が求められる立場になるということです。

勤務先によっては、法令上の管理業務に加えて、シフト作成、在庫や発注の管理、本部との連絡、スタッフの指導、クレーム対応、行政対応まで任されます。どこまで担当するかは職場によって違います。

つまり、内容を確認せずに答えられる話ではないのです。即答を避けるのは失礼ではなく、確認してから返事をするのが自然な対応です。

管理薬剤師を断るときは2ステップで伝える

管理薬剤師の断り方

断ると決めたら、長い言い訳を重ねる必要はありません。

次の2ステップで伝えると、話がぶれにくくなります。

  1. 打診への感謝を伝える
  2. 今は引き受けられないと明確に伝える

今の職場で働き続けたい場合は、必要に応じて「通常業務では協力する」と添えます。

家庭との両立を理由に断る例

お声がけいただきありがとうございます。ただ、現在は家庭との両立を優先する必要があり、管理薬剤師の責任まで引き受けることが難しい状況です。今回は辞退させてください。通常業務では、これまで通り店舗運営に協力します。

経験不足を理由に断る例

評価していただいたことはありがたいのですが、現時点では管理業務を担う準備ができていません。今回は辞退させてください。必要な経験や研修内容を教えていただければ、今後の課題として取り組みます。

条件が整わないために断る例

業務内容を確認した結果、現在の人員体制では管理業務と通常業務の両立が難しいと判断しました。応援体制や業務分担が整わない限り、今回は引き受けられません。

「絶対にやりたくありません」と感情だけを伝えるより、「今の条件では引き受けられない」と分けて伝える方が、その後も働き続けやすくなります。

将来も管理薬剤師になるつもりがない場合は、曖昧に期待を持たせる必要はありません。

今後も、管理職ではなく現場の薬剤師として働きたいと考えています。

この一文を添えると、本人の希望が伝わります。

断っても繰り返し頼まれるなら、打診の背景を確認する

一度断った後も繰り返し打診される場合は、会社が本人の成長を期待しているだけとは限りません。

管理薬剤師になれる人が不足している、退職予定者がいる、正社員が自分しかいないといった職場側の事情も考えられます。

次の質問で背景を確認してください。

  • なぜ今、管理薬剤師を交代するのか
  • 他に候補者はいるのか
  • 欠員を補う採用予定はあるのか
  • 自分が断った場合、店舗の体制をどうする予定なのか

打診の理由が分かると、自分が期待されているのか、人手不足を埋めるためなのかを判断しやすくなります。

繰り返し打診される理由が欠員補充なら、本人の努力だけでは解決できません。採用や異動の予定まで確認して判断しましょう。

迷いがあるなら、引き受ける前に5つの条件を確認する

管理薬剤師を引き受ける前の5つの確認

「絶対に嫌」ではなく「条件次第では考えてもいい」という場合は、次の5つを確認してください。

確認すること 聞く内容
仕事内容 自分が最終対応する業務は何か
権限 シフト・発注・人員配置をどこまで決められるか
手当 管理薬剤師手当はいくらか、残業代はどうなるか
人員 欠員時の応援や本部の支援があるか
交代条件 妊娠・治療・介護・異動時に交代できるか

なかでも大切なのは、責任と権限が釣り合っているかです。

「責任者だから対応して」と言われるのに、シフトも人員も変えられない状態では、負担だけが増えます。

たとえば、薬剤師が足りないのに応援を依頼できない。スタッフの配置を変えたいのに本部の許可が下りない。それでも問題が起きれば管理薬剤師が説明する。これでは、自分の工夫だけで解決できません。

反対に、シフトを調整できる、欠員時に応援を呼べる、本部に判断を上げられる職場なら、管理者として動きやすくなります。

手当の金額だけでなく、責任を果たすための権限と支援があるかを確認してください。

私は断り続けて、条件が合ったときだけ引き受けた

管理薬剤師を引き受けて良かったこととつらかったこと

私は、子どもがいることを理由に、管理薬剤師の打診を断り続けていました。管理業務まで増えると、家庭との両立が難しくなると考えていたからです。

その後、職場の正社員が私一人になりました。ちょうど第2子の不妊治療を始めるタイミングでもあり、働き方を調整する必要がありました。

そこで、シフトを自分で組める点を利点と考え、初めて引き受けました。断り続けた末に、自分の生活にとって条件が合ったから引き受けた、という順番です。

実際に、自分でシフトを組めるのは助かりました。受診や家庭の予定を見ながら勤務を調整しやすくなったからです。

ただし、良かったことだけではありませんでした。

他の人が起こしたミスでも、管理薬剤師として私が謝りに行くことがありました。医師との連絡係も負担でした。相手が高圧的な医師だったため、電話や確認が必要になるたびに気が重くなりました。

自分の仕事をきちんとしていても、店舗で起きたことの窓口になる。そこは、引き受ける前に想像していた以上に大変でした。

その後、私は産休に入るタイミングで管理薬剤師を交代できました。交代条件を確認しておいてよかったと感じた場面です。

この経験から言えるのは、管理薬剤師になるかどうかは「責任が重いか」だけで決めない方がよいということです。シフトを決められる利点と、誰かのミスや難しい調整を引き受ける負担を、自分の生活の具体的な場面で比べてください。

ゆきた

ゆきた

肩書きではなく、生活がどう変わるかまで確認してから決めましょう。

責任だけ増えて権限がない職場なら、転職も選択肢になる

管理薬剤師の責任と権限と支援

管理薬剤師を引き受けたくないだけで、すぐに転職する必要はありません。

一般薬剤師として働き続けたい希望を伝え、会社が受け入れてくれるなら、今の職場に残る選択もできます。

一方で、次の状態が続くなら職場そのものを見直す余地があります。

  • 断っても管理薬剤師の仕事を事実上任される
  • 手当がないまま責任者として対応させられる
  • シフトや人員を変える権限がない
  • 他の人のミスを一人で抱え込ませられる
  • 本部や上司に相談しても支援がない
  • 妊娠や治療など生活の変化があっても交代できない

転職先を探すときは、「管理薬剤師になりたくない」とだけ伝えるより、希望する働き方を具体的に伝えます。

当面は一般薬剤師として勤務したいです。管理薬剤師への昇格が前提ではない求人を希望します。

管理薬剤師を打診される可能性、常勤薬剤師の人数、欠員時の応援体制を事前に確認したいです。

求人票に「一般薬剤師」と書かれていても、入社後の人員変動で打診されることはあります。今の募集区分だけでなく、店舗の常勤人数や異動の頻度まで聞いておくと判断しやすくなります。

関連して、上司との距離や相談先の有無が気になる方は「薬局長と合わない薬剤師へ|小さい薬局で逃げ場がない時に確認したいこと」も参考にしてください。

一人体制そのものが負担になっている場合は「一人薬剤師がきつい理由|休憩も取れない職場で限界になる前に考えること」で確認項目をまとめています。

まとめ:断ってもいい。迷うなら責任と権限を並べて確認する

管理薬剤師の打診を受けたときのまとめ

管理薬剤師の打診を受けたら、評価されたうれしさや断りにくさだけで決めないことが大切です。

この記事のポイントをまとめます。

  • 打診は断ってよく、その場で返事をする必要もない
  • 断るときは、感謝と辞退の2ステップで明確に伝える
  • 繰り返し打診されるなら、職場側の事情を確認する
  • 迷うなら、仕事内容・権限・手当・人員・交代条件の5つを見る
  • 責任だけ増えて支援がない職場なら、働く場所も見直す

まずは、管理薬剤師になった場合に増える仕事と、自分で決められることをそれぞれ紙に書き出してください。責任ばかりが増えるのか、働き方を調整できる利点もあるのかが見えやすくなります。

ゆきた

ゆきた

引き受けることも断ることも、生活と仕事を守るための選択です。

管理薬剤師になるか迷っている方へ

今の職場の条件が妥当か分からないときは、外の求人と比べると判断材料が増えます。

転職サイトを使う場合は、管理薬剤師の打診があるか、一般薬剤師のまま働けるか、常勤人数や応援体制まで確認してもらいましょう。

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参考資料

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