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試用期間中であることだけを理由に、退職を申し出られないわけではありません。ただし、契約期間の有無によってルールが違うため、雇用契約と就業規則を確認してから進めます。
入社してみたら、求人票で想像していた働き方と違った。研修がないまま一人で任された。残業や応援勤務が事前の説明より多かった。
このような違いに気づくと、「試用期間が終わるまで我慢しないといけないのか」と迷います。
この記事では、薬剤師が試用期間中に辞めたいと感じたときに確認する書類、退職手続きの順番、退職理由の伝え方を整理します。上司へ伝える例文と、次の転職で同じ違いを避けるための確認文も掲載します。
試用期間中でも退職できる?
試用期間は、入社前のお試し勤務ではありません。会社と労働者の間には、すでに労働契約が成立しています。
試用期間中でも退職を申し出ることはできますが、手続きは契約期間の有無で変わります。最初に、雇用契約に期間の定めがあるか確認してください。
期間の定めがない場合
期間の定めがない契約では、厚生労働省の案内によると、法律上は退職の申出から原則2週間で契約が終了します。
ただし、就業規則に「退職の1か月前までに申し出る」などの定めがある会社もあります。実際の日程は、就業規則を確認して会社と調整します。
期間の定めがある場合
契約期間が決まっている場合は、原則として契約途中の退職に「やむを得ない事由」が必要です。会社と合意できる場合もあるため、契約書を確認し、会社または公的な相談窓口へ相談してから進めてください。
なお、「試用期間の最初の14日」という話は、会社が労働者を解雇するときの予告に関する例外です。労働者が退職を申し出る期限が14日以内という意味ではありません。

辞めたいと思ったら最初に何を確認する?
最初に確認するのは、次の3つです。
| 確認するもの | 見る場所 |
|---|---|
| 労働条件通知書・雇用契約書 | 契約期間、勤務先、業務、給与、勤務時間、試用期間中の条件 |
| 就業規則 | 退職の申出期限、連絡先、提出方法 |
| 実際の勤務記録 | シフト、残業時間、応援勤務、説明と違った業務 |
「合わない気がする」だけでは、会社へ何を伝えるか整理しにくいものです。書面の条件と実際の勤務を並べると、退職したい理由が具体的になります。
明示された労働条件と実際の内容が違う場合、労働基準法第15条では、労働者が直ちに契約を解除できる場合があると定めています。ただし、求人票と自分の想像が違った場合に、すべて当てはまるわけではありません。
たとえば、労働条件通知書には勤務地が一店舗に限定されているのに、実際は恒常的な他店応援を求められた場合などです。判断に迷うときは、書類と勤務記録を用意して相談します。

試用期間中の退職はどの順番で進める?
退職までの流れは4段階です。
- 雇用契約書と就業規則を確認する
- 退職希望日と最終出勤日の案を決める
- 直属の上司へ面談を依頼する
- 会社の指定方法で退職届を提出し、返却物を確認する
最初の相談先は、通常は直属の上司です。薬局長との関係が問題になっている場合や、相談しても対応されない場合は、本部の人事担当者や会社の相談窓口へ連絡します。
退職希望日だけでなく、次の項目もメモしておくと話が進みやすくなります。
- 残っているシフト
- 引き継ぐ業務
- 白衣、名札、鍵などの返却物
- 資格確認書など、会社から交付されたものの扱い
- 離職票、源泉徴収票などの送付先
突然出勤をやめると、患者対応や薬局運営に影響し、本人も書類の受け取りで困る可能性があります。出勤が難しいほど体調が悪い場合は、退職手続きとは別に、医療機関や会社へ早めに相談してください。

上司にはどう伝える?
最初は、メールやチャットだけで退職理由を長く説明せず、面談の時間を取ってもらいます。
面談を依頼する文面
お疲れさまです。今後の勤務についてご相談したいことがあります。お時間をいただけますでしょうか。
退職を伝える文面
入社後、実際の勤務を続ける中で、現在の業務と自分の適性・今後の働き方を考え直しました。試用期間中ではありますが、退職を希望しています。就業規則を確認し、退職希望日は○月○日と考えています。必要な引き継ぎと返却物についてご相談させてください。
理由を詳しく聞かれた場合は、事実を一つか二つに絞ります。
入社前に確認していた勤務時間と、実際の退勤時刻に差があり、今後も継続することが難しいと判断しました。
研修後に担当すると聞いていた業務を、十分な引き継ぎがない状態で一人で担当することになり、安全に続けることが難しいと考えました。
現在の職場や上司への不満を並べるより、「何が違ったか」「継続が難しい理由」「希望日」の順で伝えると、話がぶれにくくなります。

引き止められたらどう返す?
人手不足やシフトを理由に、退職時期を延ばしてほしいと言われることがあります。
退職の意思が固まっているなら、改善案の話へ広げず、結論と日程を繰り返します。
ご配慮ありがとうございます。ただ、退職の意思は変わりません。○月○日での退職に向けて、引き継ぎ方法をご相談させてください。
「試用期間が終わるまで辞められない」「後任が決まるまで退職届を受け取れない」と言われ、話が進まない場合は、やり取りを記録します。メール、提出した書類の控え、勤務記録を残してください。
会社と自分だけでは解決が難しい場合は、厚生労働省の総合労働相談コーナーへ相談できます。無料で、電話または面談による相談を受け付けています。
関連:薬剤師の退職を引き止められたときの断り方|そのまま使える返答例

次の転職で同じ違いを避けるには?
次の求人では、今回合わなかった条件をそのまま確認項目に変えます。
たとえば退勤時刻が問題だった場合、「残業は少ないですか」ではなく、通常時と繁忙期の実際の退勤時刻を聞きます。
転職エージェントには、次のように依頼できます。
入社後の条件違いを避けたいので、応募前に次の点を確認してください。
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・通常時と繁忙期の実際の退勤時刻
・試用期間中の給与と勤務条件
・配属先と他店応援の頻度
・研修期間と、一人で勤務を始める時期
・欠勤時の応援体制
同じ項目を2社の転職サービスへ送り、求人の数だけでなく、応募先からどこまで具体的な回答を得られたかも比べます。
入社前に勤務条件を確認したい方へ
「残業少なめ」だけで判断せず、実際の退勤時刻、応援勤務、研修、試用期間中の条件を担当者へ確認してもらいましょう。
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関連:薬剤師が内定後に求人票と条件が違うと気づいたら?確認メール例文6選

まとめ:試用期間中の退職は書類確認から始める
試用期間中でも退職を申し出ることはできます。ただし、期間の定めがある契約とない契約ではルールが違います。焦って結論だけを伝える前に、次の順で進めます。
- 労働条件通知書と雇用契約書で、契約期間を確認する
- 就業規則で、申出期限と提出方法を確認する
- 書面の条件と実際の勤務に違いがあれば記録する
- 退職希望日を決め、直属の上司へ伝える
- 引き止めで進まない場合は、やり取りを残して相談窓口を使う
次の転職では、今回合わなかった点を応募前の確認項目に変えます。試用期間中の条件、実際の退勤時刻、研修、応援勤務まで確認すると、入社後の行き違いを減らせます。


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