妊活と仕事を両立した薬剤師の話|辞めずに二人目を産めた理由

体験談・リアルな話

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「不妊治療をしながら仕事を続けるのは、薬剤師でも難しいのでは」——そう思っている方に読んでほしい記事です。

私は二人目不妊に悩み、約1年間不妊治療専門クリニックに通いながら、一度も退職せずに二人目を出産しました。運がよかっただけではなく、意図的に「休みやすい環境」を作っていったからだと思っています。この記事では、私が実践した職場づくりの工夫を具体的にお伝えします。

この記事を読むと、不妊治療と仕事を両立するために薬剤師ならではの「環境の作り方」がわかります。転職・職場選び・日頃のコミュニケーション——それぞれの段階でできることを体験ベースでまとめました。

二人目不妊、そして専門クリニックへ

一人目は自然妊娠でした。だから二人目もそのうちできるだろう、と最初は軽く考えていました。でもなかなか授からず、まず近くの産婦人科でタイミング療法を始めました。

タイミング療法とは、排卵日を超音波で確認しながら性交のタイミングを指導してもらう方法です。身体への負担は少なく、まず多くの人が試みる第一ステップです。半年間試しましたが、結果は出ませんでした。

そこで不妊治療専門のクリニックへ移ることにしました。専門クリニックでは検査が細かく、ホルモン値を丁寧に追ってもらえます。治療の精度は上がりますが、同時に「仕事との両立」という壁にぶつかることになりました。

不妊治療が「仕事の都合」で合わせられない理由

不妊治療を経験していない方に知っていただきたいのですが、治療の日程は自分の都合では決められません。

採卵や人工授精・体外受精の場合、その日の朝にホルモン値を測定して「今日やります」と決まることがあります。前日や数日前に予告があることもありますが、基本的にホルモンの状態に合わせて医師が日程を決めるため、「来週の水曜日に予約する」ということができません。

つまり、「この日は絶対に仕事を休む(または早退する)必要がある」という日が、ある日突然やってくるのです。これが不妊治療と仕事の両立を難しくしている最大の理由です。

有給休暇の取りやすさ、上司への説明のしやすさ、周囲の理解——これらがそろっていないと、治療を続けること自体がストレスになってしまいます。

私が実践した「休みやすい環境づくり」3つの戦略

① 個人薬局に絞って転職した

不妊治療を本格的に始めるにあたって、まず職場を変えることを考えました。大手調剤チェーンや病院は、急な休みを取りにくいことが多い。シフトは人数が多い分、急な変更への対応がルール化されており、「明日急に休みたい」という相談が通りにくい構造です。

一方、規模の小さい個人薬局は意思決定が早く、経営者や管理薬剤師と直接話して融通が効くケースが多い。私はそこに目をつけ、転職先を個人薬局に絞りました

大手と比べて給与や福利厚生が劣る部分はあります。でも「不妊治療を続けながら仕事を辞めない」という目標のためには、その時期の職場環境を優先することが合理的だと判断しました。

② 管理薬剤師になってシフトの決定権を持った

個人薬局に入ってすぐ、管理薬剤師のポジションを目指しました。理由は明快で、シフトを自分で作れれば、いちいち上司に許可を取らなくていいからです。

管理薬剤師は薬局の運営に責任を持つ立場ですが、その分、勤務のスケジュール管理に裁量が生まれます。「来週の木曜日の午前中は私が抜けるので、この日の体制はこう組みます」と自分で調整できる。これが、治療日が突然決まる不妊治療との相性が非常によかったです。

管理薬剤師になるための法律上の実務経験年数の規定はなく、薬剤師免許があれば就任できます(職場によっては社内基準として経験年数を設けているケースもあります)。転職して比較的早い段階でも、経営者に意欲を伝えることでポジションを得られる可能性があります。

③ 日頃から自分のことを積極的に開示した

これが一番大切だったかもしれません。

不妊治療をしていることを、職場のスタッフに隠しませんでした。「子どもができなくて悩んでいる」「今クリニックに通っている」という話を、普段の会話の中で少しずつオープンにしていきました。

プライベートなことを話すのは勇気がいります。でも、何も言わずに突然「明日休みます」を繰り返すより、背景を知ってもらっている方が周囲の理解は圧倒的に得やすくなります。「また急で申し訳ないんですが、クリニックの都合で…」と一言言えるだけで、職場の空気はまったく違います。

実際、スタッフのみんなが「大丈夫ですよ、頑張ってください」と言ってくれる環境になっていて、治療中の精神的な支えにもなりました。

このテクニックは「子どもの急な発熱」にも使える

ここで紹介した「日頃からの自己開示」は、不妊治療だけでなく、子どもの急な発熱や学校行事のための休みにも応用できます

私が実践していたのは、職場の飲み会や集まりに子どもを連れて行くことです。同僚たちに我が子の顔を覚えてもらい、一緒に話した経験を作っておく。「あの子が熱を出した」と聞けば、みんな「それは大変!早く帰って」と自然に言ってくれるようになります。

子どもの話を日頃からしておくことも同じ効果があります。「うちの子、最近こんなことがあって」という雑談を積み重ねることで、スタッフに子どもの存在を身近に感じてもらえます。いざというときに快く送り出してもらえる関係は、普段のコミュニケーションから作られます。

1年間の治療を経て、退職せずに二人目を出産

こうして環境を整えながら、専門クリニックに約1年間通い続けました。治療の詳細はプライベートな部分もあるので省きますが、最終的には無事に二人目を妊娠・出産することができました。

仕事を辞めずに済んだのは、運だけではないと思っています。「いつ休みが必要になってもいい状態」を意図的に作っていたから、治療に集中できたと感じています。

不妊治療は精神的にも肉体的にも消耗します。そこに「仕事を休みにくい」というストレスが加わると、治療自体が続かなくなることもあります。職場環境を整えることは、治療を続けるためのインフラづくりだと今は思っています。

妊活中の薬剤師へ——職場選びで考えてほしいこと

妊活や不妊治療を考えている薬剤師の方に、転職の視点からお伝えしたいことがあります。

  • 規模の小さい職場の方が融通が効きやすい:個人薬局やクリニック附属薬局など、意思決定者と直接話せる環境を選ぶ
  • 裁量を持てるポジションを狙う:管理薬剤師・主任など、シフトや業務調整に関われる立場になると動きやすい
  • 女性が多い職場・育児理解のある職場かを事前に確認する:面接時に「育休取得実績はありますか」「時短勤務のスタッフはいますか」と聞いてみる
  • エージェントに「妊活に理解がある職場を探している」と正直に伝える:職場の内情に詳しいエージェントなら、求人票に載っていない雰囲気や実態を教えてもらえることがある

妊活と仕事の両立に悩んでいて転職を考えている方は、薬剤師専門の転職エージェントに相談してみるのも一つの方法です。薬キャリAGENTマイナビ薬剤師は、働き方の希望を細かく相談しながら求人を探せます。「妊活に理解のある職場に移りたい」という相談も、遠慮なく伝えてみてください。

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この記事は転職経験をもとにした個人の見解です。転職・治療方針の判断はご自身の状況に合わせて慎重にご検討ください。

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